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2009.11.18 *Wed*

HR ラプソディ・イン・ブルー (前)

そりゃ確かに窓際の席は日当たりが良くて、黒の学ランは真冬の元気がない太陽の熱もほかほかと吸収してくれて、窮屈な体勢と3Dのケンカ上等な喧騒が気にならなければ、うとうとなんて生ぬるいこと言わずぐっすり眠れると思うよ。
1、2時間目ぶち抜いて眠り続けてる竜みたいに。

2時間目は、ヤンクミの数学だった。
ヤンクミに敬意を示して、俺らにしては精一杯“授業を受けている”態をとってる。教科書なんか忘れてくるのが当たり前、朝コンビニで買った雑誌が机の上にのっかっていても、ちゃんと机に座って黒板のほうを向いて座る。
どうしようもない低レベルなんだけど、今までの俺らにしてみたら、ちょっとありえねぇことなんだ。
これでもね。
いつもなら竜も、両手をポケットに突っ込んだまま椅子からずり落ちそうな姿勢でヤンクミの授業を聞いているんだけど(聞き流しているようでたぶんクラスのなかで一番聞いてる)、今朝は、HRが終わる頃にふらふらやってきたかと思えば、ずっと、机に突っ伏して寝てばっか。
俺は、ヤンクミの授業中、竜のすぐ後ろの席で、そよ風に微かに揺れる羽毛みたいに上下してる眠る竜の丸まった背中を見るとはなしに見てた。
いつも思うんだけどさ。
キラキラキラ・・太陽の光があたると竜の金茶色の髪がオレンジ色の光を反射して綺麗だ。

ヤンクミは、「おーい、おーだーぎーりー起ーきーろー」となおざりに1・2度注意しただけで、竜を無理やり起こすことはなかった。
これが竜じゃなくて他のヤツらだったら、ぶん殴ってでも起こしてるのに。
ちょっと思うんだけど、竜ってヤンクミがいつも叫んでる「野郎ども!」のなかに入ってないんじゃないか?
なんてことを、一度タケに話したら、ヤンクミがコンプレックスなとこを竜が持ってるからじゃないっ、て。
「なにそれ」タケが言ってる事がわからず自然と眉根がよる。「どゆことさ?」
「ヤンクミが憧れる女らしさを竜が持ってるからじゃね?」
「は・・?竜すっげ男らしいじゃん」
「そうなんだけどさ」
ヤンクミはナイトで竜は姫なんだよ・・と、続けてわけのわからないことを言う。
なんで竜が姫なんだよ。
「ねむり姫だな」
「え・・!?」驚いて声のした方を見れば、竜の右隣の席でくすくす笑ってる隼人。

「りゅーくん、そろそろ起きよーよぉ。起きないとキスしちゃうよぉ?りゅーりゅーりゅー、あそぼー」
って、おまえは子どもか。
3Dの騒がしさもヤンクミの声も竜の眠りを妨げることはなかったのに、隼人の声は届いたみたいで、ぴくっと背中が揺れて、むくっと竜が起き上がった。
「あ・・竜、起きた?」
隼人は、満足気に笑うと、起きあがってはみたものの、ぼぉっと固まっている竜の、おでこにはりついていた前髪をふわりとはらう。
それでも、反応なく固まっている竜を下から覗き込みながら、隼人は、
「おーい!りゅーくーん!」
と先刻竜の前髪をはらった手を頬へとすべらせて、頬を包み込むみたいにして、軽くぺちぺちと叩く。
「・・竜?」
うわっ・・。隼人お前なんて声を出すんだっ。
なんだその甘い声は・・。

竜はというと、隼人の手を不機嫌な顔して振り払って、半分あくびをしながら、「何時?」なんて聞いてる。
「11時過ぎたよ、お姫さま」
「ふぅん・・ふわぁ」
竜は、隼人に姫なんて呼ばれた事を気づくことなく、大口開けて欠伸をしながら両手を挙げて縮こまっていた体を伸ばした。
ぱたんと両手を下ろすと、事も無げに、
「じゃ、お風呂に行ってくる」
と言う。
・・は? 
じゃ、ってなに? なんでお風呂?
あ・・、“お”を付けてるところが可愛い・・。
いやいや、そんなことじゃないだろ、俺。 

竜のヤツ寝ぼけてんのかと思って、後ろから覗き込もうとしたら、
「じゃ、おれもー」
と、隼人もガタガタ椅子を揺らして立ち上がる。
竜と同じように頭の後ろで組んだ手を左右に揺らしながら、うぅーとうなって体を動かす。
隼人まで!?
「じゃ、俺も行こー」
タ、タケまでっ!?
隼人の後ろの席に座って、ずっとジャンプを読んでいたタケまで立ち上がった。
いやいやおかしいでしょ君たち。その急展開おかしいでしょ。
竜は、机の中からうすっぺらな鞄を取り出してなにやらごそごそと中身を確認してる。
「ちょ、ちょ、待って待って」俺は、ほんとに教室を出ていこうとするふたりを慌てて止めた。「おまえら、ほんとに今から風呂に行くの?」
「行くけど?」隼人は、驚いてる俺をまったく気にすることなく答える。「日向も行くだろ?」
「う・・」
ん、とは頷けずいると、タケが教室の後ろで他のやつらとダーツをしているツッチーの名前を呼んだ。
ツッチーは、タケたちが教室を出る雰囲気を察して、どこに行くとも聞かずについて出ようとするから、俺も慌てて教室を出て、4人の後を追った。

ま、結局、いつもの5人行動ってわけだ。
category : 隼竜

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